1年育児をやってみた

娘が生まれて1歳になった。

(正確にはこのブログの下書きをしている間にそこから数か月たってしまった)

 

妊娠してから本当にあっという間で、あと数か月もしたら仕事復帰なんて信じられないし泣きたい・・・。

いっそ育休を3年とってもよかったかなとも考えたが、私と二人でいるより保育園に行くほうが絶対に学びは多いので早めに行かせたいなとも思っていた。

でも0歳で離れるのは寂しいし、そんなに早く復帰したくなかったという私のわがまま。

 

私は仕事柄、子を産んだことも育てたこともないくせにこの10年育児を語ってきた。

そこについてコンプレックスを持っていた時期もあったが、大好きな上司から「親はその子一人の経験でしか語れないが、あなたは毎月100人以上の子供を見てきているでしょ」と言ってもらえたことで少し吹っ切れた。

考えれば医者だって全員病気を経験しているわけではない。私も経験以上の知識と体験で補えばよいのだ、そう思って働いてきた。

でも経験をするとやはり違うと実感した。育児に限らずなんでもそうだが、やったことあることとないことでは話の深みが違う。

 

この1年はこれまで培ってきた知識とのすり合わせが大きく、正直そんなに困ったことは一度もなかった。

寝ない・食べない・飲まない・泣き止まない・自分の時間がない

乳幼児期の悩みはこれが圧倒的に多く、私もけっこうな覚悟をしていた。

覚悟をしていると、思った以上に大丈夫で拍子抜けした。

えっ、寝るやん、いい子・・・

えっ、なんでも食べるんや、いい子・・・

マイナスのイメージからスタートするとめちゃくちゃいい子のように思える。

 

そして、おそらく私は育児に向いている。

「自分の時間がない」この悩みをこの1年ほとんど持たずにこれた。

好きな時間に好きなことができないのは事実としてあるが、「そんなもんやしな」とあっさりと受け入れられている。

育児をするうえでこれは結構大きい気がする。

がっつり働いてきた人生だったので、長期間休むことで焦りや不安があるかなと思ったけどまったくない。

平日週に3日は飲み歩いていたし外食もお酒も大好きだったが、コロナ禍でもあったのでもう3年はそんな生活をしていないが断酒も案外平気だった。

友人は週に1度、夫に子を預けてカフェに行く時間をもらっているようだが、私はべつにそういうことがしたいわけでもなさそうだ。

子が寝た時に一緒にだらだら昼寝をできて、大義名分を持って家に籠ることができるこの生活、最高では!?と思えてしまう。

家事ができない、買い物ができない、何もできない、そうできない!今日もできなかった!子の世話をしていたので!子が離れるなと泣くので!私は堂々と言う。そして夫もそれを許してくれる。

なんてハッピーだろうか。

お昼は食べ損ねた、あったかい内にコーヒーも飲めなかった、トイレもゆっくり行けない、お風呂もゆっくりつかれない、まあそんなもんだよね。10年後にゆっくりするよと心から思える。

無趣味で面白味のない私の良さがここにきて全力で発揮できている気がする。

 

もちろん子との相性もあるし、夫の理解の問題もある。

私が特別育児が得意だったわけではない。

それでもストレスフリーで今日までこれて貴重な時間と経験ができたなと心から思える。

 

結婚も出産もしなければならないなんて決して思っていない。

ただ、私は結婚したかった。子供がほしかった。

自分が望んでいたものがたくさんのご縁の結果手に入って私は恵まれていると思う。

 

今日も子供は食後のフルーツをおかわりしたいとハイチェアの上でかんしゃくを起こした。ブロックがうまくはめられないと怒り私に投げつけてきた。痛い。

癒しばかりの毎日ではないが、こんな瞬間も5年も続かないのだと思うとそれらも大事にしたい。

総括、いい一年だった。